ブンゴウメール公式ブログ

青空文庫の作品を1ヶ月で読めるように毎日小分けでメール配信してくれるサービス「ブンゴウメール」の公式ブログです。

2020-04-07

イワンの馬鹿(38/61)

(488字。目安の読了時間:1分) 「てっきりやりしくじったにちがいない。そうとすりゃおれがやりゃよかった。」  そこで三人の兄弟をさがしに出かけましたが、かれらは元のところには住んでいないで、めいめいちがった国にいるのがわかりました。 三人が三人とも、いい身分になって、立派に国を治めていました。 それが、年よった悪魔をひどく困らせました。 「ようし。じゃおれの腕でやら...

2020-04-06

イワンの馬鹿(37/61)

(498字。目安の読了時間:1分) 「人民どもはみなあなたのことを馬鹿だと申しております。」  するとイワンは言いました。 「いいとも、いいとも。」  妃はそれでいろいろ考えてみました。 しかし妃もやはり馬鹿でした。 「夫にさからってはいいものかしら、針の行くところへは糸も従って行くんだもの。」 と思いました。  そこで妃は着ていた妃の服をぬいで箪笥にしまい...

2020-04-05

イワンの馬鹿(36/61)

(501字。目安の読了時間:2分) とイワンは言いました。 そして両親や唖の妹をつれて来て元のように働きはじめました。 「あなたは王様でいらせられます。」 と人民の者が言いました。 「そりゃそれにちがいない。だが王様だって食わなけりゃならん。」 とイワンは言いました。  そこへ大臣の一人がやって来て言いました。 「金がないので役人たちに払うことが出来ません。...

2020-04-04

青空文庫検索のブンゴウサーチ(旧ゾラサーチ)運営1周年&プチリニューアルのお知らせ

ブンゴウメールの姉妹サービスとしてローンチした、青空文庫の作品を読了時間で検索できるサービス「ゾラサーチ」が、2020年4月で無事に運営1周年を迎えました! おかげさまで順調にアクセス数も伸びてきており、多くの方に愛用いただいてうれしいかぎりです。 今回1周年を記念してサービスのプチリニューアルを行い、合わせてサービス名も「ブンゴウサーチ」に変更いたしました。 ますます便利になっておりますので...

2020-04-04

イワンの馬鹿(35/61)

(531字。目安の読了時間:2分) 眼について欲しいなと思ったものは何でもシモンの所有でした。 シモンが兵隊をさし向けると、兵隊はシモンの欲しいものを立ちどころに持って来ました。  肥満のタラスもまたゆかいに暮していました。 タラスはイワンから貰った金を少しもむだに使いませんでした。 使わないばかりか、ますますそれを殖やしました。 タラスは自分の国中におきてやさだめ...

2020-04-03

イワンの馬鹿(34/61)

(529字。目安の読了時間:2分)  王様は大そう喜んで、イワンをおそば近く呼んで、大へん立派な衣しょうを着せました。 「わしの婿になれ。」 と王様はおっしゃいました。 「いいとも、いいとも。」 とイワンは言いました。  そこでイワンは、お姫様と御こんれいしました。 そのうち王様はまもなくおかくれになったので、イワン[#「ン」は底本では重複]は王様になりました。...

2020-04-02

イワンの馬鹿(33/61)

(523字。目安の読了時間:2分) そして、例の木の根っ子をくれてやって、それをのめとおばあさんに言いました。 乞食ばあさんは、それをのんで、なおりました。 手はわけなく動かすことが出来るようになりました。  父親と母親は、イワンについて王様のところまで行くつもりで、やって来ましたが、イワンがその根っ子をやってしまって、お姫様をなおすのが一本もなくなったと聞いて、イワンを叱...

2020-04-01

イワンの馬鹿(32/61)

(528字。目安の読了時間:2分)  ところが、ちょうどその頃、王様のお姫様が病気にかかりました。 王様は町々村々へおふれを出して、姫をなおした者には望み次第のほう美を与える、もしそのなおした者におよめさんがなかったら、姫をおよめさんにやるとつたえさせました。 このおふれはイワンの村にも廻って来ました。  イワンの父親と母親は、イワンを呼んで言いました。 「お前王様のお...

2020-03-31

イワンの馬鹿(31/61)

(495字。目安の読了時間:1分) そこで二人は自分たちの持ち物を分けて二人とも王様になり、お金持になりました。         八  イワンは家にいて両親を養い、唖(おし)の妹を相手に野ら仕事をして暮しました。 さて、あるときのこと、イワンの家の飼犬が、病気にかかってからだ中おできだらけになり、今にも死にそうになりました。 イワンはそれをかわいそうに思って、妹からパン...

2020-03-30

イワンの馬鹿(30/61)

(560字。目安の読了時間:2分) 「お前さんのお金がミカエルの娘の牝牛を奪って行ったからだ。」 「どうして。」 「ただ持って行ってしまったんだ。 ミカエルの娘は牝牛を一匹もっていた。 その家の子供たちはいつもその乳を飲んでいた。 ところがこの間その子供たちがわしの家へやって来て、乳をくれと言った。 で、わしは「お前んとの牝牛はどうしたんだ」とた[#底本では「た...

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