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「人民どもはみなあなたのことを馬鹿だと申しております。」
するとイワンは言いました。
「いいとも、いいとも。」
妃はそれでいろいろ考えてみました。
しかし妃もやはり馬鹿でした。
「夫にさからってはいいものかしら、針の行くところへは糸も従って行くんだもの。」
と思いました。
そこで妃は着ていた妃の服をぬいで箪笥にしまい、唖娘のところへ行って百姓仕事を教わりました。
そしてぼつぼつ仕事をおぼえると、夫の手だすけをしはじめました。
そこで賢い人はみんなイワンの国から出て行き、馬鹿ばかり残りました。
誰も金を持っていませんでした。
みんなたっしゃで働きました。
お互いに働いて食べ、また他の人をも養いました。
一〇
年よった悪魔は、三人の兄弟を取っちめたと言うたよりが来るか来るかと待っていました。
が待っても待っても来ませんでした。
そこで自分で出かけて行って、調べはじめました。
かれはさんざんさがしまわりました。
ところが三人の小悪魔にはあえないで、三つの小さな穴を見つけただけでした。
「てっきりやりしくじったにちがいない。
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