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そして、例の木の根っ子をくれてやって、それをのめとおばあさんに言いました。
乞食ばあさんは、それをのんで、なおりました。
手はわけなく動かすことが出来るようになりました。
父親と母親は、イワンについて王様のところまで行くつもりで、やって来ましたが、イワンがその根っ子をやってしまって、お姫様をなおすのが一本もなくなったと聞いて、イワンを叱りました。
「お前は乞食女をあわれんで、王様のお姫様をお気の毒とは思わないのだ。」
と言いました。
しかし、イワンは、王様のお姫様もやはり気の毒だと思っていました。
それで、馬の仕度をすると、荷車の中に藁をしいてその上に坐り、馬に一むちくれて出かけようとしました。
「どこへ行くんだ、馬鹿!」
「王様のお姫様をなおしに。」
「だがお前はもう一本もなおせるものをもっていないじゃないか。」
「ううん、大丈夫。」
とイワンは言いました。
そして馬を出しました。
イワンは王様の御殿へ馬を走らせました。
ところが、イワンがその御殿の閾(しきい)をまたぐかまたがないうちに、お姫様はなおりました。
王様は大そう喜んで、イワンをおそば近く呼んで、大へん立派な衣しょうを着せました。
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