(899字。目安の読了時間:2分) 昼間オシャベリをする雲雀や、夜中に鳴きまわる蛙がいないから、どんなにうるさくなくていいだろう」 と思いながらフト足もとを見ますと、一本の蔦葛が垂下って、ずうっと崖の下の家の側まで行っております。 オシャベリ姫は直ぐにその蔦葛を伝って下へ降り初めました。 「もうこの国へ来たら口を利くまい。この国にはあの雲雀や蛙の口のように、もっとやっぱりあたしよりも...
(926字。目安の読了時間:2分) そうしてその町がどこまでもどこまでも蛙ばかりで、電車も自動車も蛙で埋まったまま動かなくなって並んでいます。 そこへオシャベリ姫が飛び出したので、今までよりも一層大さわぎとなって、 「ガアガアガアガアガア ワーワーワーワーワー」 とまるで大暴風のように騒ぎ出します。 姫は夢中になって蛙の頭を踏みつけながら、町の外へ逃げ出しました。 野原で...
(926字。目安の読了時間:2分) そうしてその町がどこまでもどこまでも蛙ばかりで、電車も自動車も蛙で埋まったまま動かなくなって並んでいます。 そこへオシャベリ姫が飛び出したので、今までよりも一層大さわぎとなって、 「ガアガアガアガアガア ワーワーワーワーワー」 とまるで大暴風のように騒ぎ出します。 姫は夢中になって蛙の頭を踏みつけながら、町の外へ逃げ出しました。 野原で...
(862字。目安の読了時間:2分) 眼玉ばかりキョロキョロさして」 「ツララロ、ツララロ、ツララロ、ツララロ、ツララロ、ツララロ」 「ハハハハハハハハ。ホホホホ。あたしいやよ、そんなにのぞいちゃ。アレ冷たい。気味のわるい。さわっちゃいけない。キタナラシイじゃないの」 「ダレイケ、ダレイケ、ダレイケ グレイケロロ、グレイケロロ、グレイケロロ」 「コロロ、グロロ、ガロロ、ウロロ、ゲロロ...
(922字。目安の読了時間:2分) この殿様蛙夫婦が這入って来ると、室中にいた疣蛙も赤蛙も青蛙もみんな一時に床の上にひれ伏してしまいました。 けれどもその中で疣蛙だけは頭を下げたばかりで、やがて殿様蛙の夫婦をつれて姫の前に来て、姫の眼や口や鼻を指さして、 「クンクンクンクン」 と何か話しますと、殿様蛙夫婦は眼をクルクルまわしてうなずいております。 姫は可笑しくなって来ました。 ...
(922字。目安の読了時間:2分) この殿様蛙夫婦が這入って来ると、室中にいた疣蛙も赤蛙も青蛙もみんな一時に床の上にひれ伏してしまいました。 けれどもその中で疣蛙だけは頭を下げたばかりで、やがて殿様蛙の夫婦をつれて姫の前に来て、姫の眼や口や鼻を指さして、 「クンクンクンクン」 と何か話しますと、殿様蛙夫婦は眼をクルクルまわしてうなずいております。 姫は可笑しくなって来ました。 ...
いつもブンゴウメールをご利用いただきありがとうございます。 有料版「ブンゴウメールPRO」の正式リリースについてのお知らせです。 \=============================== 【1】 ブンゴウメールPROを正式リリースしました! \=============================== 本日3月10日を持ちまして、有料版ブンゴウメールPROを正式版としてリリ...
(897字。目安の読了時間:2分) その上にいつどこから出て来たか、雲雀の兵隊や巡査までが繰出して来て、 「キイキイ、ピイピイ」 と叫びながら、広い野原を逃げまわるオシャベリ姫を追っかけまわしました。 その恐ろしいこと……。 オシャベリ姫はもう夢中になって泣きながら逃げまわっていましたが、やがて草の中にあった深い井戸の中へ真逆様に落ち込んで、そのままズンズンどこまでも落ちて行きま...
(931字。目安の読了時間:2分) その雲雀たちはみんな人間の姿をしていて、お爺さんのようなの、お婆さんのようなの、又は若い人から子供までいるらしく、みんなゾロゾロと連れ出ってオシャベリ姫をすっかり取り巻いてしまいました。 オシャベリ姫を取巻いた雲雀たちは、初めはみんなだまって不思議そうにオシャベリ姫を見ていました。 けれども何もわるいことをしそうにもないので姫は安心をしまして、も一...
(931字。目安の読了時間:2分) その雲雀たちはみんな人間の姿をしていて、お爺さんのようなの、お婆さんのようなの、又は若い人から子供までいるらしく、みんなゾロゾロと連れ出ってオシャベリ姫をすっかり取り巻いてしまいました。 オシャベリ姫を取巻いた雲雀たちは、初めはみんなだまって不思議そうにオシャベリ姫を見ていました。 けれども何もわるいことをしそうにもないので姫は安心をしまして、も一...