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眼玉ばかりキョロキョロさして」
「ツララロ、ツララロ、ツララロ、ツララロ、ツララロ、ツララロ」
「ハハハハハハハハ。ホホホホ。あたしいやよ、そんなにのぞいちゃ。アレ冷たい。気味のわるい。さわっちゃいけない。キタナラシイじゃないの」
「ダレイケ、ダレイケ、ダレイケ
グレイケロロ、グレイケロロ、グレイケロロ」
「コロロ、グロロ、ガロロ、ウロロ、ゲロロ、ゲロロ、ゲロロ」
といううちに、あとからあとからのぞき込んで来ます。
しまいには上から上に重なり合って、姫の寝台の上まで飛び上って来て、われもわれもとしゃべります。
オシャベリ姫は、これはたまらぬとはね起きて、入り口から逃げ出そうとしましたが、看護婦の青蛙が両方からかじり付いて放しません。
その中に窓の方を見ますと、窓の外はもう一面に蛙が山のように押し寄せて、あっちへ押し合いこっちへヘシ合い、大変な騒ぎです。
おまけにそのシャベルこと。
「グレーレ、グレーレ、グレーレ、グレーレ
グレーチョコ、グレーチョコ
グルーロ、グルーロ、グルーロ
レロロ、レロロ、レロ、レロ、レロ」
「ツララ、ツララ、ツラララロ
クロラ、クロラ、クロロロラ
ゲレロ、ゲレロ、ゲレレレロ
グラ、グラ、グラ、グラ、グラ
ゲラ、ゲラ、ゲラ、ゲラ、ゲラ
ガラ、ガラ、ガラ、ガラ、ガラ」
姫は一生懸命大きな声をして、
「ちょっと待って頂戴。そんなに押すと寝台が壊れてしまうよ。そんなにしゃべると妾の耳が破れてしまうよ」
と叫びましたが、蛙どもはなおも一生懸命にのぞき込んでしゃべります。
姫はもう死に物狂いになって、蛙たちの頭を踏つけて表に飛び出しましたが、門のところまで来ると又驚きました。
オシャベリ姫は蛙のオシャベリに驚いて、蛙の病院から飛び出して表へ逃げ出しましたが、表門を出てみると外は立派な蛙の町です。
そうしてその町がどこまでもどこまでも蛙ばかりで、電車も自動車も蛙で埋まったまま動かなくなって並んでいます。
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