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月の光が窓の上部をとほして射しこんだ、 そして古風な部屋の一部分を照した。 樂音は、遠退のくに從つてだんだんに柔かく、空に漂ふやうに聞きなされ、あたりの靜寂と月の光とに調和するやうに思はれた。 わたしは、いつまでもいつまでも耳を凝して聞き入つた――樂音は次第にかすかに、遠くなつて行つた。 そしてその音がいつとなく消え去るとともに、わたしの頭は深く枕に沈み、そして睡りこけてしまつた。
底本:「スケッチ・ブック」岩波文庫、岩波書店 1935(昭和10)年9月15日第1刷発行 2010(平成22)年2月23日第31刷発行 ※「並樹道」と「並樹路」の混在は底本通りです。 入力:雀 校正:小林繁雄 2013年7月1日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。 入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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