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午前松莚子を訪ひ、三才社に立寄りて帰る。 八月廿五日。 八重次来る。 唖※子亦来る。 夜八重次を送りて四谷に至り、別れて帰る。 八月廿六日。 久しく雨なし。 萩枯れむとす。 八月廿七日。 おかめ笹続稿執筆。 夜ミユツセの詩をよみて眠る。 唖唖子復び病めりといふ。 八月廿八日。 午後三菱銀行に赴く。 驟雨沛然たり。 家に帰り見るに雨はわづかに打水したるほどなり。 秋草いよ/\枯死すべし。 八月廿九日。 夜に至り俄に雨を得たり。 八月三十日。 風雨。 草木蘇生す。 八月卅一日。 風雨歇み秋涼愛すべし。 堀口大学来訪。 近日南米に渡航すべしといふ。 九月二日。 梅吉方にて稽古をなし、庄司に立寄り、春日にて昼餉を食し延園を招ぎ三味線をさらふ。 夕刻帰宅。 執筆夜半に至る。 虫声漸く多し。 九月三日。 旧作父の恩を添削す。 九月五日。 梅もどきの実薄く赤らみたり。 今年はいづこの竹の葉にも毛虫つく事夥しといふ。 九月六日。 早朝いつもの如く梅吉方にて稽古。 この日図らず吉右衛門に逢ふ。 三味線けいこする由なり。 九月七日。 昼前薗八節師匠宮薗千春を築地二丁目電車通の寓居に訪ひ、今日より稽古をたのむ。 鳥辺山をならふ。 九月八日。 夜大風襲来の兆ありしが幸にして事無し。 九月九日。 雨ふる。 朝夕の風肌さむくなりぬ。 花月第六号前半の編輯を終る。
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