(531字。目安の読了時間:2分)
イワンは家へ帰って鎌をといでまた草を刈りはじめました。
小悪魔は草の中へもぐり込んで、その鎌の先きを捉えて、切尖を地へ突っ込むようにしはじめました。
イワンは、仕事が大へん骨折れると思いましたが、それでも秣場をすっかり刈りおえて、沼地に入っているところだけ少し残しました。
小悪魔はその沼地へ入り込んで、
「たとえ両手を切り取られたって、刈らせるこっちゃない。」
と考えました。
イワンはやがてその沼地へ来ました。
草はそう茂ってはいませんでした。
が、鎌は思うように動きませんでした。
イワンはすっかり怒ってしまってある限りの力をこめて、鎌をふりはじました。
小悪魔は力負けして、もうとても持ちこたえることが出来なくなりました。
いよいよだめだと思った小悪魔は、くさむらの中へよろけこんでしまいました。
イワンは鎌をふってそのくさむらを引っ掴んで刈りましたので、小悪魔はそのしっぽを半分切り取られました。
イワンは刈り取った草を妹にかき寄せるように言いつけて、今度はライ麦を刈りに行きました。
イワンが鎌を持って行ってみると、れいのしっぽを切られた小悪魔は先に廻って麦を滅茶苦茶に乱しておいたので、また鎌がつかえなくなりました。
\=========================
ハッシュタグ「#ブンゴウメール」をつけて感想をつぶやこう!
http://bit.ly/2Tj8Zhl
■Twitterでみんなの感想を見る:https://goo.gl/rgfoDv
■ブンゴウメール公式サイト:https://bungomail.com
■青空文庫でこの作品を読む:https://www.aozora.gr.jp/cards/000361/files/42941_15672.html
■運営へのご支援はこちら: https://www.buymeacoffee.com/bungomail
■月末まで一時的に配信を停止: https://forms.gle/d2gZZBtbeAEdXySW9
-------
配信元: ブンゴウメール編集部
NOT SO BAD, LLC.
Web: https://bungomail.com
配信停止:https://goo.gl/forms/kVz3fE9HdDq5iuA03