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そして、
「この根を一本だけお上りなさい。これを召し上がればどんな病気だってなおらないことはありません。」
と言いました。
イワンはそれを受取ると、根を一本むしり取って飲みました。
腹痛はそれですぐなおりました。
小悪魔はまた放して下さいとたのみました。
「私はすぐさまこの地の下へ飛込んでしまいます。そして二度と再び出ては参りません。」
と言いました。
「よろしい。」
とイワンは言いました。
「じゃ行け、神様がお前をお守り下さるように。」
イワンが神様の名を口にするかしないかに、小悪魔は水に落ちた石のように地面へはまり込みました。
そして後には小さい穴が一つ残りました。
イワンは残りの木の根二本を帽子の中へしまって、また仕事をつづけました。
そしてすっかり鋤きおえると、家へ帰りました。
彼は馬をときはなして家へ入りました。
するとそこには、兄の兵隊のシモンとそのお嫁さんが、夕飯を食っていました。
シモンはその領地をすっかり取り上げられてしまい、命からがら牢屋をぬけ出して父親の家で暮すつもりで帰って来たのでした。
シモンはイワンを見ると、こう言いました。
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