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でもちっともかまいません」
「あんまり大病なんで、どうかしおったと思われる」
と伯爵は愁然たり。
侯爵は、かたわらより、
「ともかく、今日はまあ見合わすとしたらどうじゃの。あとでゆっくりと謂い聞かすがよかろう」
伯爵は一議もなく、衆みなこれに同ずるを見て、かの医博士は遮りぬ。
「一時後れては、取り返しがなりません。いったい、あなたがたは病を軽蔑しておらるるから埒(らち)あかん。感情をとやかくいうのは姑息です。看護婦ちょっとお押え申せ」
いと厳かなる命のもとに五名の看護婦はバラバラと夫人を囲みて、その手と足とを押えんとせり。
渠らは服従をもって責任とす。
単に、医師の命をだに奉ずればよし、あえて他の感情を顧みることを要せざるなり。
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