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しかしそれはうそである。
よしや自分が一人者であったとしても、どうも喜助のような心持ちにはなられそうにない。
この根底はもっと深いところにあるようだと、庄兵衛は思った。
庄兵衛はただ漠然と、人の一生というような事を思ってみた。
人は身に病があると、この病がなかったらと思う。
その日その日の食がないと、食ってゆかれたらと思う。
万一の時に備えるたくわえがないと、少しでもたくわえがあったらと思う。
たくわえがあっても、またそのたくわえがもっと多かったらと思う。
かくのごとくに先から先へと考えてみれば、人はどこまで行って踏み止まることができるものやらわからない。
それを今目の前で踏み止まって見せてくれるのがこの喜助だと、庄兵衛は気がついた。
庄兵衛は今さらのように驚異の目をみはって喜助を見た。
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