(383字。目安の読了時間:1分)
セリヌンティウスである。
今は此のシラクスの市で、石工をしている。
その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。
久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いているうちにメロスは、まちの様子を怪しく思った。
ひっそりしている。
もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。
のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。
路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈(はず)だが、と質問した。
若い衆は、首を振って答えなかった。
しばらく歩いて老爺(ろうや)に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。
老爺は答えなかった。
ブンゴウメールに対するご意見やご感想は、ハッシュタグ「#ブンゴウメール」をつけてつぶやくか、運営の@kame_f_no7まで直接ご連絡ください!
This email was sent to *|EMAIL|*
why did I get this? unsubscribe from this list update subscription preferences
*|LIST:ADDRESSLINE|*
@media only screen and (max-width: 480px){ table#canspamBar td{font-size:14px !important;} table#canspamBar td a{display:block !important; margin-top:10px !important;} }